こんにちは
東京都港区の矯正歯科専門医院・青山表参道桜井矯正歯科クリニック院長の桜井由美子です。
本日は乳歯についてのお話です。 乳歯は英語ではBaby tooth, Milk toothと言われます。ベイビー、ミルクとなんだか可愛い名前ですね
乳歯は永久歯が生え揃うまでのとても大切な役割を担っています。 小さいお口に合った大きさで、咬むという事に加え、永久歯が生えるときに正しい位置への誘導や場所とりをしてくれています。良い歯並びになる為の準備をしてくれている大切な歯なのです。良い歯並びへの第一歩として乳歯をムシ歯にしない事はとても大切になってきます。
しかしながら、乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすいと言われています。 しっかりと乳歯のケアをしてムシ歯無しで永久歯へとバトンを渡したいですね。
ところでなぜ乳歯は虫歯になりやすいのでしょうか?
いくつかの原因がありますが、まず永久歯に比べると大きさや厚さが半分程度です。 そのため、歯の表面にある体の中で一番硬いエナメル質も大人の半分しかないので虫歯の進行が早いと言われています。 また、乳歯は神経が大きく、エナメル質とその内側になる象牙質の厚みが薄いため、虫歯になるとすぐに神経まで進行してしまします。
次に乳歯のムシ歯は黒では無く、白い事が多いのです。 白いとムシ歯になっても気づくのが遅れ、進行してしまいます。 大人の黒いムシ歯はゆっくりと進行していきますが、白いムシ歯は早く進行する場合が多いので気づいたときには大きな穴が開いていた!なんて事になったらとてもショックですね。
また、乳歯のムシ歯は食事の変化であっという間に進行してしまいます。 先月はムシ歯が無かったのに今月にはできていた!といった場合にはお子様の食生活の様子を伺うと必ずと言っていいほど心当たりのある食生活が分かってきます。 普段はおやつをあまり食べていなかったのに、今月は夏休みでおやつを食べる頻度が増えた。習い事をはじめてその前後におやつを食べる習慣がついた。最近◯◯というお菓子に夢中になり、毎日食べていた….などです。 子供の好きな食べものにはムシ歯の原因になりやすいものも多くあります。「お口の中にとどまりやすいもの」「虫歯菌が取り込みやすい糖分をたくさん含むもの」「ネバネバして歯にくっついてしまうもの」などのお菓子です。 お口の中に糖分がとどまっている時間が長いとムシ歯になってしまうので、まずはおやつの時間、また食べる量を決め、だらだらと食べ続ける事が無いようにしましょう。
最後に
歯は美味しいものをたくさん食べるためにありますよね。 決してお砂糖やケーキが悪い訳ではありません。 美味しいものを沢山食べて、毎日のケアをしっかり行って 生涯良い歯で美味しいものを沢山食べたいですね。 付き合いは短い乳歯ですが、生涯付き合う永久歯の為にも大切にケアして行きましょう